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乗り込むと慌ててマスクを着ける小太りの運ちゃん。
車は殺風景な空港周辺を抜け、オレンジライトがまぶしい雨の高速道路へ。

響くiPhoneの着信音。
俺はマナーモードにしてたはずだから、運ちゃんのだ。

え、出るんかい!
雨、高速、電話に出る運ちゃん。

高速を降りる。
なんとなく東京とは違う匂い、見慣れない街並み。

なんか遠回りしてんじゃないかという偏見。
Googleマップで確かめるが、ちゃんと最短経路を行っていた。
疑ってごめん。

窓から入り込む雨。
それでも窓は閉めない。今は2021年春だから。

雨の冷たさに反して、風は生温い。

旅、を思い出した15分間の話。

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安孫子さんと明珍さんとヤギの肛門

元GOING STEADY/銀杏BOYZのベーシスト「アビちゃん」こと安孫子真哉さんと、同じく元銀杏BOYZのギタリスト「チン君」こと中村明珍さんのオンライントーク配信が行われた。
男として大事な事の多くはゴイステ銀杏から学んだと言っても過言ではない世代(いや、過言かも)なので、この2人の名前の並びを見て興味が湧かないわけがないし、2013年に同時に銀杏BOYZを離脱して以降、断片的な情報しかなかった2人を繋げるものは何なのか、とても気になったので迷わずに配信チケットを購入。

2人の脱退後の経緯は名前で検索すると様々な記事でも紹介されているので詳しくはそちらを見てもらうこととして、簡単に言うとチン君は山口県の島で僧侶!になり農業を営み、アビちゃんはサラリーマンをしながらレーベルを立ち上げ、それから後を追うように農業の道に進んだとのこと。

銀杏離脱後にどう巡って農業まで行き着いたのか、就農するときの苦労や農業界での課題などを、言葉を一つ一つ選びながら丁寧に語る安孫子さんがとても印象的だった。
(聴いて損は無いと思うので、録画もぜひ→https://www.mishimasha-books.shop/items/60016d6272eb465c55b55f4a

バンドの破天荒な印象が強すぎるし、青春時代においては神格化されていたバンドの人達なので、「ミネタ」「村井」「アビちゃん」「チン君」と、ある意味スターとしてこう呼んでいたけど、今日話していた2人は1人の人間としての「安孫子さん」と「明珍さん」で、なんだか近くの存在になった気がして、嬉しくもあり、ああ時代の流れって巡り巡ってこうやって帰結していくんだな、と不思議な感覚になった。(それがまた好きなミシマ社の企画で、というのも不思議な縁です)

バンドも農業も、それから他の職業にもすべてに言えることは、絶対的に「大変」だということ。その大変が楽しめるものなのか、乗り越えられるものなのか。
安孫子さんはキツイ収穫の時期をバンドのツアーに例え、その先にあるもののために駆け抜けられると言っていた。
大変なものから逃げていないか。自分は逃げた結果、その先にあるはずだったものを見れていないのではないか。そう気付かされ、その衝動を書き留めねばと、ブログを書いています。

BOYS&GIRLS、さくらの唄、童貞ソー・ヤングを聴いて過ごした青春から約20年。
40歳を超えたオジサンの「アビちゃん」から、30歳を超えてオジサンになりかけの自分が、農業の話しを聴いて刺激を受けるなんて。
ここからまた10年、20年。こんなヘンテコな事がまた起こるような、曲がりくねった道を歩んでいきたい。

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定食屋事件簿『ナチュラルに』

週に一度は行く、お爺ちゃんが切り盛りする定食屋B。
特別なメニューは無いが、魚の定食が何種類かあるのが良い。

たまに天然ボケを発揮する店主のお爺ちゃん。
客もまたお爺ちゃんが多く、店主のお爺ちゃん×客のお爺ちゃんの組合わせになった際、要はボケ×ボケという構図になるため、事件が起こりやすい。

先日、食事を追えた客のお爺ちゃんが、お盆をカウンターに上げ、ごちそうさま、と言い残し、店主のお爺ちゃんも「いつもありがとうございます」と返し、客のお爺ちゃんはゆっくりと退店。
(ちなみにこの店主のお爺ちゃんは、初めてきた客にも「いつも」ありがとうございます、と言う。)

実にゆっくり時が流れる昼下がり。いつもの光景のように思われたが。

別の客「あれ、今の人お代払いました?」
店主のお爺ちゃん「・・・・・・あれ?もらってなかったか。はっはっはっ」

・・・

客のお爺ちゃんのゆっくりした動作から、食い逃げする気は毛頭無いだろう(毛髪も無かった)。

思わず、「ナチュラルに食い逃げ〜」とPerfumeの声が頭の中で再生された、平和な午後1時の事件簿でした。

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平等な「世界」

人は二郎のもとに平等である。
一度列に並んでしまえば、「ラーメンを欲する者」として、年齢も職業も関係なく平等になる。年収が高くても、モテても。ニートでも、腹が出てても、髪が薄くても。童貞でもヤリチンでも。
総帥が興し、長い年月数多のジロリアンが作り上げた一つの世界観のもとに、平等なのだ。
慣れない者は、自ら学び慣れるほかない。法を犯すものには、容赦ない制裁(冷めた接客・視線)が注がれる。肌に合わない者は、去るのみ。極めて全体主義的で、危険な空間ではあるが、信念(ラーメンを愛する心)を持った者に対しては、格差は無い。
そんな平等な「世界」を求めて、人は二郎に集うのかもしれない。

人はまた、銭湯のもとにも平等である。
背中に絵が書いてあっても、何日間か風呂に入ってないであろうテカテカな髪をしていても、イチモツが大きくても極小でも関係ない。
それもまた、長い年月人々が作り上げた文化のうえに、平等なのだ。
嫌なことがあった日も、疲れてどうしようもない日も、冴えない日でも、充実した日でも。風呂は平等に僕らを受け止めてくれる。

スーパー銭湯や健康ランドと勘違いしてはしゃぎ騒ぐ者は、やがて常連客に密告され、店主から注意を受けるだろう。

門はいつでも開かれている。
だが、ルールが守れないなら、来なくてもいい。
そういう「世界」は、一朝一夕には出来上がらないだろう。何でも受け入れていたら、そこに平等は生まれない。

外から見れば排他的で妄信的な「世界」は、実は中身は平等で、その小さな平等な世界の連続が人々の心を満たし、日常のバランスを保っているのかもしれない。

人は、インターネットのもとには平等ではないのである。(100年後は成熟されているといいな)

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最近見た映画(序)

ブログを書くことに関しては、3日坊主を地で行っているでお馴染みのキウチです。

誰の糧にもならないからいいや、と思いつつも、書かないことは実は一番自分の糧になっていないということにようやく気が付きました。感じたことを開放すればまた何かが生まれるかもしれない、という期待を持って。

配信サービスのおかげですっかりTSUTAYAにも行かなくなってしまった。何に関してもそうだけど、「便利になって行われなくなった行為」には何にも変え難い価値があったというのを、このご時世になって感じるようになった。
恋人とフラッとTSUTAYAに寄り、何を観ようか、これがいい、あれは嫌だ、結局俺が全く観たくないディズニーの映画に落ち着く。あの時の無駄に思えた数十分には、実は、テレビの前でポチポチリモコンを操作して映画を選んでいるだけでは得られない幸福が含まれていたのだ。(いや、そもそも今恋人いないから補正入ってんじゃん、というツッコミはなしで)
え、恋人がいれば、テレビの前でポチポチリモコン操作して映画選ぶのも楽しいって?
いやいや、TSUTAYAでパッケージ取って裏面のあらすじ読んだりさ、「お互い10分間で観たい映画3本選んでその中から決めよう」とかいって別行動して探したりさ、のれんをくぐる男性に対して「俺は今彼女と来ているから、のれんの中には用は無いのだよ」という無駄な優越感は、テレビの前でポチポチやってるだけじゃあ、感じられんのだよ!

「便利」とは違う角度だけど、こういうご時世になって増えた「配信ライブ」というものに全く興味が湧かないのだ。15年以上ライブに通い続けた大好きなアーティストも、沼にドハマリしたアイドルも、何度が配信ライブを行っていたが、どれもスルーしてしまった。
つまり、自分がライブに求めていたのは「音楽を聴く」ということではなく、「空気を感じる」ことだったのだ。

チケットが手元に届いた時のワクワク。
何時に駅に着いてあそこのロッカーに荷物入れて、終わったあとはあの銭湯に行って…でも終電間に合うかな、と計画する時のソワソワ。
早くお目当て出ないかなと思って聴く気はなかったけど、実は初見の対バン相手もすごく好みだった時の、お得感。
暗くなってSEが鳴った時の胸の高鳴り。
一番好きな曲を序盤にやっちゃった時の、もう満足したから帰ってもいいわ感。
アンコールでブチ上がるのを期待してたのに、静かな曲で締められた時の、それじゃない感。

それを全部含めての「ライブが好き」だったんだ。

配信ライブをして活動をしなければ、アーティストは死んでしまう。俺も好きなアーティストが死んでしまうのは嫌だ。
でもこんなご時世でも、やっぱりライブで感じる事ができるものを、アーティストには求めたい。心が死んでしまう前に!

映画の話をするつもりで書き始めたのに、だいぶ逸れてしまいました…
偉そうにTSUTAYA論について語った自分も、月額を払ってるし…ということでNetflixやAmazonプライムのお世話になっている今日このごろ、次回あたりから観たものを紹介できればいいな…。

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